美しい馬と愛すべき鹿たち、そして馬鹿な皆さんへ
4月の終わりくらいに1年くらいの競馬グルイ生活を終え、ついにダービーも終わり、本格的に馬券を引退するつもりでいます。
これから目標とする場所に向かうために、今までほどにはとてもとても時間が取れず、それが継続的な観測がもっとも重要な馬券においてはかなりの痛手になり、とくにピンパー人間の僕には耐えられないというのが理由です。
2018年の5月は、プライベートでとても大きな変化があって、生きてきた中でも1番めまぐるしく、しかし齢24にしてようやく人生の方向性みたいなものが定まった、すごく中身の濃い1ヶ月でした。
そして末になりひさびさに馬券を楽しんだダービーデー。福永祐一さんが19回目の挑戦にして初のダービー制覇。
向正面で先行しているワグネリアン福永祐一を見たとき、勝ちを確信してそこからなぜか泣きそうになってしまいました。
本命のブラストワンピース池添謙一がどん詰まりを見せても不思議と悔しくありませんでした。
コズミックフォーなんちゃらが3着に来たという不可解な出来事もあり、エタリオウが異次元の脚を使ってお約束のような4着だったり、そしてなんといっても平成最後のダービーということもありとても記憶に残るレースであったと思います。
「ダービーは最も運のいい馬が勝つ」
これは古代メソポタミア文明のジッグラトに残されていた言葉だということはみなさんご存知だと思いますが、僕がこの1年間目が腐るほど見てきた沢山のレースの全ての勝敗が、程度の大小はあれど最後には運で決まっていました。
落馬出遅れ乱ペース、故障落跌ラチダイブと、絶対に勝つと思っていた馬が様々な負け方をするところも沢山見てきました。
どれだけ強い馬でも負けることがある。だからこそ私たちは身銭を切って馬券を買い、喜びや悲しみを味わい、果てには夢をさえ見ることができるのでしょう。
まさにその象徴のレースであるダービーで福永祐一さんがついに勝利したことで、巡り合わせなんてものが本当にあるんだと知った月の終わりにこういったことがあったのは、やはり自分にとっての1つの節目なんだと、美しい馬たちに教えてもらえたような気がしました。
自己陶酔的なアホらしい考えではありますが、なによりそういった運命論をひどく嫌っていた自分が、心に違和感なく受け止められたなら、それならそれでいいじゃあないかと今は開き直っています。
さよならだけが人生だけれど、悪い別ればかりではない、そんなことを思っています。
とはいえ、九州ダービーを皮切りに、これからダービーシリーズ2018も始まることですし、愛すべき鹿たちの晴れ舞台も見届けながら、緩やかに終わるつもりです。
老兵は死なずただ消え去るのみ、そっとフェードアウトするように馬券を打たなくなっていく予定です。
そのうち亡霊として現れることもあるかもしれませんが所詮は亡霊、長くは現世に留まれません。そうなったときはまたよろしくお願いします。
Twitterアカウント自体も消すつもりは全くありません。
わざわざ競馬を見るためだけに関東に2回も脚を伸ばすほど競馬を好きになれたのはフォロワーのみなさんのおかげでもありますし、2回とも突然の来訪だったにもかかわらず、わざわざ僕に会いに来てくれた方々には感謝のかの字を言う前にもう涙で言葉が詰まるくらい楽しい時間を過ごさせてもらいました。
思えば4月の頭に急に思い立ってフォロワーさんたちに会いにいったのも1つの節目だったのかもしれません。
もちろん会えてない方もいますが、画面の向こうではあるけれど、同じレースを見て、一緒に喜んだり悲しんだりしてきた仲間です、そのうち絶対に会いに行きます。
湿っぽいことを言ってますが明日からもTLには何食わぬ顔で現れますのでこれからもよろしくお願いします。
そもそも、ギャンブルに手を出してしまう人間なんて根本的には頭が悪いんですよ。
その中でも25%テラ銭で抜かれる競馬をやってるなんてもう馬鹿中の馬鹿です。
そんなとてつもなく馬鹿なみなさんと、一緒に馬鹿みたいに楽しい時間を過ごせたことを、1人の馬鹿としてとても嬉しく思います。
アメリカかどっかの果物かなんかのマークが目印の電子機器を作ったスティーブなんちゃらも言ってます、「馬鹿であれ」と。
これからもみなさんと僕がいつまでも馬鹿でありますように。
それでは最後に、僕の夢を。
ハチマキ職人に俺はなる!!!!!!!!!